旧田中家住宅ホームページ
旧田中家住宅とは
意匠と技術
田中家住宅洋館は、壁にイギリス式二枚積みによる茶褐色の化粧用煉瓦を張ることにより、重厚かつ直線的な外観となっています。また、建物とともに、デザイン性に優れた家具・調度類が配されて室内空間が構成されている点に大きな特色があります。
建築的特徴
洋館にみられるデザインの特徴
壁面にイギリス式二枚積みによる茶褐色の化粧用煉瓦(1)を張ることにより、重厚かつ直線的な壁面を演出しています。

また、窓や入口には白色系のアーチ(2)やスパンドレル(3)、窓枠(4)を配することにより、全体的に均整のとれたデザイン性に優れた外観となっています。

煉瓦の積み方
煉瓦の積み方
煉瓦は長方体をしており、積み方にはいくつかの様式があり、それぞれの積み方が発達した国の名をとってイギリス積み、フランス積み、アメリカ積みなどがあります。

日本では幕末から明治初年に欧米からこれらの様式が伝わり、建築技術ではイギリス積みが、土木技術ではフランス積みが主に用いられました。

旧田中家住宅に用いられたイギリス積みは、長手ばかりの段と小口だけの段を交互に重ねます。堅実で合理的な積み方です。
デザインの優れた調度品
調度品について
建物とともに、照明器具や卓子や椅子、飾り棚など、デザイン性に優れた家具・調度類によって室内空間が構成されています。

これらは、洋館が建設された大正時代のものと、改築が行われた昭和48年(1973)当時、高島屋工作所が製作したと伝えられているものがあります。

ルイ15世様式やルイ16世様式、ロココ調、後期ジョージアン様式、19世紀ビクトリア時代以降の様式など、それぞれ意匠に凝った調度品が各々の部屋の空間を引き立てています。

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