この釈迦如来坐像は、檜材の寄木造りで、彫眼、肉身部は金泥彩、衲衣部は錆地に黒漆で漆箔を施しています。本像は、定朝様式の特徴をよく受け継いだ穏和な作風を見せながらも、衣文線などに形式化が見られ、細部に写実的な表現も認められることから、平安時代末の作と考えられます。